朝、心が折れそうになりながら、無言で職場に向かったことはありませんか?
仕事がつらいと感じる瞬間は、誰にでもあります。
- 案件が重なり、手が回らなくなったとき
- ミスが許されない緊張感の中で働くとき
- 上司や同僚の理不尽な要求や、心に刺さる一言があったとき
- 社内の醜い「政治」を目の当たりにしたとき
私も30代の会社員として、こうした場面に何度も直面してきました。
子どもがいる身としては「家族のためにも頑張らなきゃ」と思う一方で、
「どうして自分ばかりこんな思いをしなければいけないのか」と、つい他人や環境を恨みたくなることもあります。
それは、ごく自然な感情です。
でも、そんな時、私はあえて自分にこう言い聞かせています。
「全部、自分のせいだ」と。
なぜそんな考え方をするのか?
「えっ、それって自分を追い込むだけじゃないの?」
そう感じる方も多いでしょう。私も最初はそう思っていました。
確かに「あなたは悪くない」「無理しないで」といった言葉は慰めになります。
心身が限界のときは、まず休むことが必要です。
私も過去に仕事に追い込まれ休職した経験があります。
でも、私にとっては、それだけでは前に進めないことが多かったのです。
「全部自分のせい」と一度受け止めることで、逆に心が整理され、楽になる感覚がありました。
これは自分を責めるための思考ではありません。
自分の外に向けていた怒りや不満の矢印を、一旦自分の手元に戻すための方法なのです。
「他責思考」ではなぜ苦しくなるのか?
他人や環境を責めると、自分は「被害者」の立場になります。
被害者でいる間は、状況を変える主導権は相手にあります。
- 「上司が変わってくれたら…」
- 「会社の制度が改善されたら…」
- 「同僚がもっと協力的だったら…」
でも現実には、他人や環境を変えるのはとても難しい。
変わるのを待つ間、自分はずっと苦しいままです。
「自分のせい」にしてみると、選択肢が見えてくる
例えば職場がつらければ辞めればいい。
でも辞められないのは、家族がいて守りたいものがあるから、自分でそう決めているから。
仕事が回らないのは、「他の人に頼むのは申し訳ない」と思って、頼まない選択をしている自分がいる。
これは「自己責任論」ではありません。
ただ、自分が何を選び、何を選ばなかったのかをフラットに見つめる視点が必要なのです。
「そうか、自分が選んできた結果なんだな」と思えると、
「じゃあ、これからどうするか?」という思考が自然に動き出します。
私に起こった変化の一例
半年前、プロジェクトが炎上して連日終電帰りの時期がありました。
最初は「どうして自分のチームばかり…」と感じていました。
でも「全部自分のせい」と言ってみると、
- 早めにSOSを出さなかったのは自分
- 完璧主義で人に任せなかったのも自分
- 断る勇気を持たなかったのも自分
と気づきました。
その気づきから、
- 上司に正直に相談する
- チームメンバーに具体的なヘルプを求める
- 次回から早めにリスクを報告する
という選択肢が見え、働き方が大きく変わりました。
実践方法:つぶやいて、書き出す3ステップ
1. 「全部自分のせい」とつぶやく
気持ちが詰まって苦しいとき、まずは声に出して言ってみる。
声に出すことで、少し客観視できるようになります。
2. 感情を紙に全部書き出す
イライラやつらさ、どうしたいかを紙やスマホに書き出す。
頭の中の渦巻く感情が外に出て、気持ちが落ち着きます。
3. 「自分が選択できること」を探す
今の状況で何ができるか考えてみる。
- 「これは切り捨ててもいいかも」
- 「人に頼ってみよう」
- 「転職に向けて動いてみよう」
新たな選択肢が見つかることがあります。
注意:この方法が合わない人もいる
- うつ病や精神的な病気の疑いがある場合
- パワハラやいじめなど、明らかに相手が悪い場合
- 心身ともに限界を超えている場合
は、「自分のせい」と考える必要はありません。
専門家に相談したり、信頼できる人に話を聞いてもらってください。
この方法は、あくまで私が自分を立て直すために使っているひとつの手段です。
人によって合う・合わないがあります。
今すぐできる心の整理の第一歩
もし今つらい状況にあるなら、
「全部自分のせいだ」と一度そっとつぶやいてみてください。
責めるためではなく、取り戻すために。
今のモヤモヤを「自分の選択だった」と捉え直すと、
どんな新しい選択肢が見えてくるでしょうか?
一人でも多くの人が、自分の力で静かにでも確かに状況を変えていけますように。
読者への問いかけ
あなたは仕事がつらいとき、どんな方法で気持ちを整理していますか?
コメント欄で、あなたの心の整理法を教えてください。
Photo by Tim van der Kuip on Unsplash